彼女の前回の展示を見てもわかるように、手描きのその写実力はそのままに、グラフィックを使って表現された今作は、F4サイズという大作として木ニセコの壁を彩っています。
"Over there and here 2017"
2017 | F4 | Photoshop, Illustrator | inkjet | Matt Coated Paper
童心などをテーマにした企画展に合わせ、2016年秋に制作したものを新たに出力いたしました。子供の時には、木々の好き何もああらゆるものを見つけ、何か興味を持ったものに夢中になってしまうものではないでしょうか。そしていったん強く興味を持ったら、危うげな道でも、日が沈みかけていても、あるいは日が昇るような時間になっても、他の鳥たちがみんな反対方向に飛んで行っても、それでもどこかに向かってしまう。そんな好奇心の強さと探求心を想って制作した作品です。ーご本人より
原画は紙にペン画で描いてから、PhotoshopやIllustratorというアートソフトでデジタル仕上げをしたという高橋さん。
こちらからメイキングをご覧いただけます。彼女の特徴でもある「ペン画での細かい描写」は、デジタル仕上げされていたとしても、その手描きである線が損なわれずに、背景の暮れなずむ黄昏色のグラデーションとよく馴染んだシーンを作り出しています。動物(オオカミやキツネなど)を描く作家さんはよく見かけますが彼女はその基礎となるデッサン力に長けていると毎回感心させられます。
展示期間は未定。お早いうちにご覧ください。